北尾トロ「キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか」

昨日、帰りの電車で読む本がないので大きめの本屋に寄ったのだけど、頭があんまり働かず、何を読んだらいいか分からなくて、一緒に居た友だちに「何を買ったらいいか選んで」と頼んだら、この本を持ってきた。もう一冊は、小川洋子「妊娠カレンダー」。「自分じゃ選ばないけど、人が選んだら読むかなっていう本」というコンセプトで選んできてくれたらしい。ほほう、と思って、二冊とも買ってみた。たまにはこういうのも面白い。


愉快なタイトルのこの本は前から気になってはいたのだけど、実際に読んでみると、かなり切ない話が多かった。40歳になる北尾さんが、ちょっとの「勇気」を出して今まで気になってたことをやってみる、という話をまとめたものなのだけど、子どもも大人も、なんだか世知辛い世の中になってしまったなあ、と思った。赤の他人と楽しく話したり、気になることは注意したり、そんな普通のことが難しくなってしまったのだなあ。この時代に子どもを育てるのって大変そうだなあ。

キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか (幻冬舎文庫)

キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか (幻冬舎文庫)