「俺」や「私」が次々と変わっていく。時制が入れ替わっているのかと思いながら読んでいくと、そういう訳でもないようだ。それぞれの人生、違うようで似ている、ということなのかな、とか読み終わってから考えながら、荻上チキさんのラジオに岸さんが出た時のラジオクラウドを聞いたら、著者の意図としては「俺」はずっと一緒で世界が変わっている、ということらしい。岸さんらしい文章で不思議な小説だった。和歌山の小さな町の出身の女の子の人生をしみじみ考えたりする。
閉店する前にもう一度青山ブックセンター六本木店へ向かう途中、友だちから「今文化庁メディア芸術祭やってるよ」と教えてもらい、国立新美術館へ行ってみた。メディア芸術祭、話にはよく聞くけど実際に行くのは初めてだ。マンガ部門で大賞をとっていたのがこの作品。会場では一作目の「きらきらと雨」が展示されてて、読みながら唸った。鯛の塩釜を割る母親の姿。
その後行った青山ブックセンターで単行本が売られていたので、記念に買った。展示を観た記念と、閉店の記念。他の収録作もすごくよかった。映像などで表現されたらきつい状況もかわいらしい絵柄で辛くなり過ぎずに読める、けどやっぱりものすごくせつない。短編小説のようでありながら、マンガだからこそ描ける世界観。
今の朝ドラにくらもち先生の作品が出てくるそうですね。これは、40年くらい前に連載されてたもの。中2から大学に入るまで、まさに階段のように時代が進んで2巻におさまるすごさ。
沖縄慰霊の日、と聞いて、直接は関係ないけど、沖縄の本を読んだ。
上間さんのインタビュイーに対する姿勢が生半可なことではなくて、地元で育って地元の言葉で彼女らに寄り添ってくれる大人がいることはなんて心強いことなのだろう、と思った。
読むの初めてじゃないはずだけどな、クリスティあるあるな設定だからどれがどれだかわからないな
ブラック・コーヒー―小説版 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-88))
アトロクで紹介されてて知った漫画。そんなに期待せずに読み始めたけどいろんなことが盛り込まれてて面白いな。80歳の働く女のリアルってやつか。