まあまあ前に出た本だと思ってたんだけど、コロナのことも取り上げてられてて、コロナ禍どんだけ続いてるんだよ、となった。
知る人ぞ知る方なのだろうか野呂邦暢さん。なんとなく気になって買ってみた。古本屋ミステリは好きなタイプのミステリでよかった。他の短編も静謐かつ不穏でよい。
遊郭の産院の話はほんの出だしだけで、戦前から戦後にかけて、お産婆さんの仕事がどのように変わってきたか、医療や法律や、女が働くということの変遷が一人の産婆さんの歴史を通して語られているのに、タイトルが釣りっぽく感じてしまうのはもったいない。とてもおもしろかった。
ずっと楽しみにしてたZINEの第二弾。このペース、一冊目の時トークショーに行って楽しかったから、またそういう機会があればいいんだけどな。