中上健次「岬」

去年夏に和歌山の熊野や白浜に行ったのち、作者が熊野出身で故郷を舞台に描いた小説で芥川賞をとっていると知って、今まで読んだことなかった中上健次をいい機会だと思って読んでみた。

私小説の色が濃いようだけど、新宮の路地の狭い狭い世界での話で、登場人物の関係が濃く、読んでいてよくわからなくなることもあり。荒々しい小説で、今までの読書ではあまり得られなかった体験だった。続きである「枯木灘」もいつか読みたい。 

岬 (文春文庫 な 4-1)

岬 (文春文庫 な 4-1)