友井羊「ボランティアバスで行こう!」

以前にこの本の作者の方とお話をする機会があって、とても感じのいい方だったので、せっかくだから著書を読んでみようと思ったところ、近所の本屋にあったのがこの本だった。そのときは、自分が一度も被災地に足を運んだことがないのを後ろめたく思っていて、このタイトルに手が出せなかった。

東日本大震災後四年も経ったけどこの夏にやっと気仙沼に行くことができて、少しは空気を感じることができた。何をするわけでもなくただ観光してきただけだけど。で、やっとこの本を読むことができた。

最近の日本のミステリにありがちな、あからさまなどんでん返しが出てくると逆に鼻白んでしまうのだけど、この本はそこをまた超える仕組みになっていて、いい本だった。

ボランティアバスで行こう! (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

ボランティアバスで行こう! (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)