車をお借りして、ひとりドライブ。旅先でのドライブは楽しい。海に行こう、と思ってたら、前浜ビーチに着いた。予定になかったのでちょっと見るだけ、と思って降りてみたら、それはそれはきれいだったので、そのまま泳いだ。レンタカーはどこも借りられているハイシーズンだというのに、湘南や千葉のような混雑はない。海はどこまでも青くて、日差しは強くて、ただ泳いだだけだけどとても楽しかった。塗り直すための日焼け止めを忘れたまま浜辺で本を読んでたら、気づくと脚が赤くなったので退散。一度ホテルへ日焼け止めを取りに帰って出直す。途中でお茶を飲んだり、てびちそばを食べたりして、吉野海岸をめざす。シュノーケリング的なことがしたくて、山羊汁屋さんのおじさんや帽子を売ってくれた工房のおねえさんに勧められた吉野海岸に行こうとしたのだけど、迷い込んだ東辺名崎でドラゴンフルーツジュースを売ってくれたお店のおばさんに、「吉野海岸は有料駐車場に止めてそこから送迎バスに乗らなくちゃ行けないから、その少し先の新城海岸の方が手軽でいいかも」と言われて、新城海岸をめざす。こじんまりとしたビーチだった。ココストア(コンビニ)で買ったマスクを着けて海の中をのぞいてみたら、魚が泳いでいるところが簡単に見えてびっくりした。全然もったいぶっていない。鮮やかなしましまの魚や、歯のある魚が普通に泳いでいた。新城海岸のあたりは電柱も街灯もなく、このまま暗くなると運転が危ないと思い、早めに引き上げる。にしても、道には他の車が全然走ってなくて、信号もない。車を返しに向かう途中、もうすぐ日の入りの時間だ、と思い、砂山ビーチへ行ってみる。波が高く、サーフィンをしている人たちがいた。泳ぐ海と、潜る海と、波に乗る海はそれぞれ違うものなのか。本を読みながら日が沈むのを待つ。ビーチの人たちはみんな夕日を見ていた。夕ご飯をまたKさんのお宅でごちそうになりながら、宮古のテレビを見る。地元の歌謡ショーや、小学校のバレーボールの試合中継などやっていた。新聞は二誌あるし(そういえば初日に空港で取材を受けて、マンゴーまつりPRの記事にコメントと名前が載った)、コミュニティFMで幼稚園の運動会の中継やっていたし、ローカルメディアが強い土地なのだな。なんだかだらだらと宮古最後の夜を過ごし、そのまま泊めてもらった。