新潮 2010年2月号

今売りの新潮3月号「小説家52人の2009年日記リレー」が話題だけど、その前の号も面白かったんだ。よしもとばなな「アナザー・ワールド 王国その4」が読みたくて買って、もちろんそれは面白かったんだけど、おまけのように楽しみにしてた、しまおまほ「奄美のマンマーの家で」がすごくよかった。孫しまおまほが描く、祖母としての島尾ミホ島尾敏雄「死の棘」やしまおまほ「まほちゃんの家」、そしてクウネルに「喪服モード」で出ていたミホさんの姿を思い出しながら読んだ。一般にエキセントリックな人と思われているミホさんのことを、孫としての視線で、あたたかく、でも主観的になりすぎず、その筆の加減が、さすが表現者の血筋だと思った。これはみんな読むべき。書籍化されるのかな。されるといいな。

新潮 2010年 02月号 [雑誌]

新潮 2010年 02月号 [雑誌]