何度目か分からないけど読み返す。後年のカポーティの短編集。散漫で冷たく美しい印象を受ける。吉本ばななの「アムリタ」だったか、旅にいつも持って行く本として挙げられていて、ハードカバーだから重たいんだけどね、といった台詞があったが、今は文庫になっているので喜ばしい。好きな短編小説を問われたらいつも、この中に収録されている「うつくしい子供」のことを思います。「叶えられた祈り」に繋がるのか、カポーティにはこういうポートレートの秀作の数々が残っているのがいい。
- 作者: トルーマンカポーティ,Truman Capote,野坂昭如
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/11
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 18回
- この商品を含むブログ (34件) を見る