マイク・モラスキー編「闇市」

武田百合子闇市でチョコレートを売っていたという話からSPBSでトークショーのあとに購入。本屋さんで見かけるたびに気になっていた本だけど、アメリカ人の日本文化研究者である編者が闇市に関する短編小説、しかも積極的に知名度の低い作品を選んで編んだものだった。終戦当時の様子に苦しくなったりしながら、普段手に取らない作者の作品も読めてよかった。特に野坂昭如「浣腸とマリア」は最後の展開にハッとして読みがいがあった。

闇市 (新潮文庫)

闇市 (新潮文庫)

 

 

アガサ・クリスティー「パーカー・パイン登場」

「黒井戸殺し」をこないだ観直したので、読みながら野村萬斎ポアロが頭の片隅に浮かんでた。旅先でもずっと事件に遭遇するパーカー・パインさん大変。

 

 

 

木村衣有子「味見したい本」

ミズモトアキラさんの富士日記トークショー行って以来武田百合子ブームなので、「犬が星見た」の話が出てきてゆで卵食べたくなった。

今日はずっと散歩してはお茶飲みながら本を読むということを繰り返してたんだけど、歩きながらここは何の建物かなと思ったところが銭高組の東京支店の隣だったり、トークショーで聞いた百合子さんたちが住んでた赤坂のマンション(名前は変わっている)を見に行ったり、我ながらヲタヲタしかった。

味見したい本 (ちくま文庫)

味見したい本 (ちくま文庫)

 

 

 

向田邦子「海苔と卵と朝めし」

食べものについてのエッセイをまとめた本。ざっかけない手料理の描写を読んでると真似したくなる。

 


掟ポルシェ「男の!ヤバすぎバイト列伝」

web連載でも読んでたのがまとまって、藤井隆さんと志磨遼平さんとのバイト対談つき。掟さんや志磨さんの当時の世間舐めっぷりと真面目すぎてどうかしている藤井さんと極端すぎる。バイトで無責任に働くやつまたやりたいなー。責任ある社員の立場とかもう疲れたなー。

男の!ヤバすぎバイト列伝 (耳マン)

男の!ヤバすぎバイト列伝 (耳マン)

 

 

アガサ・クリスティ「おしどり探偵」

おしどり夫婦の探偵ごっこのようなショートミステリ。この手の短編はあっという間に結構な規模の事件が起こって、あっという間に解決していく。

 

ミズモトアキラ「YURIKO TAIJUN HANA 武田百合子『富士日記』の4426日」

ユトレヒトでたまたま見かけたZINE。というには分厚い、文庫本のようなつくり。武田百合子の「富士日記」を「あきれるほど丁寧に読み解いていこうという試み」。「富士日記」はたぶん今までで一番読んだ本(次点は「細雪」)だと思うんだけど、この本では文章をひとつひとつ当時の世俗や武田家の状況などと照らし合わせながら精読していて、かゆいところに手が届くような図版も収録されていてわかりやすい。この本でまだまだこんなに楽しめるのか、というたまらない内容。まだまだ序盤までなので、ミズモトさんにはこの企画を長く続けていただいて、最後まで見届けたい。