いろんな作家に、死ぬ前に何が食べたいかを聞くまんが。死生観と食べ物への思いと両方聞けて面白い。あと作家っていう人種が面白い。私は、海苔を巻いたおにぎり(鮭と梅干し)とぬか漬けと緑茶かな。味噌汁でもいいけど当たり外れが激しいしな。
いろんな作家に、死ぬ前に何が食べたいかを聞くまんが。死生観と食べ物への思いと両方聞けて面白い。あと作家っていう人種が面白い。私は、海苔を巻いたおにぎり(鮭と梅干し)とぬか漬けと緑茶かな。味噌汁でもいいけど当たり外れが激しいしな。
年末年始に読むのにぴったりな分厚さだなうししと思って買って、帰省先でいざ読み始めたら、まさかの短編集でびっくりした。えーこのシリーズ、今まで長編だったじゃんかー。とはいえ、やもめの私立探偵となった杉村さんの新しいフェイズ、それはそれで面白かった。
旅行エッセイが好きだし、藤田さんの読書日記ものが好きなので、これもと思って読んでみたのだけど、そういえば、どうにも苦手な旅行エッセイの部類があって、それは編集者と一緒に移動するやつ。手配の苦労もないのでいいとこどりみたいで楽しめない。今回のはそもそも著者二人の他の同行者がやたら多く、そのため食事も大人数で入れるような無難なお店が多く(なんならファミレスとか)、興がそがれる。ただただ歩くことだけに集中させられてるので、だいたいの話は辛い苦しいばかりになってしまうし、なんだかなーと思いつつ読んだ。
ニッチなことをし続けてると思ったら、ゆるキャラとか仏像とかメインストリームな仕事になってたり、みうらさん侮り難いことこの上なしだな。スライドショーが映画化ってびっくりするようなことが現実になってるけど、せいこうさんが映画関連のインタビューの中で、試写の後みうらさんが「あのときにあのシーンがあるはずだから、あそこにいれるとよくなるはず」とかばっちり指摘してきて、その指示の的確さや記憶力に驚いたって話があって、みうらさんのこと一気に見直してる。そのあたりが「ない仕事」を形にする秘訣なんだろうな。
なんだか、いろんなことの答え合わせのようになってしまって。
直木賞とりたての本を買って読む、という自分としてはめずらしくミーハーなことをした。題材がピアノの国際コンクールなんだけど、子どもの頃からピアノものの漫画とか大好物で。自分もピアノを長いこと習っていたんだけど、普通の高校に通ってる自分の周囲だけでもうまい人がたくさんいて、音大行ってプロになって、みたいなことが自分にできる気がさっぱりしなかったから、創作であっても、ピアノの才能ある人の話読むのはおもしろい。
評判通りもうおもしろくておもしろくて、かなりの分量だけど、二日かけて一気に読んだ。読んでる最中から、うわーおもしろいー!と興奮した。登場人物がみんな魅力的で、若者たちがコンクールを通して成長する様も、それに触発される審査員たちも、寄り添う周りの人々も、それぞれにストーリーがあって、それがきちんと描かれているのがすごくよい。中でも会社員でありながらコンクールに挑戦する明石さんの、生活者の音楽、というモチーフが、物語を地に足つけたものにしていたと思う。
集中したくて外で読んだんだけど、読みながら泣いてしまう場面がいくつもあって、こらえるのが大変だった。
物語もキャラクターも魅力的なので、これは映画化とか考える人が出てきそうだけど、実写化したら失敗しそう。文字だけで自分の中に描く世界感を楽しむのって、小説ならではの醍醐味だなーと改めて思った。